お坊さんは仏様に仕える身であるから霊能力をもっているのだろうか?成仏や霊的なことなどで線引きが曖昧な部分が多いのと感じるので、少し説明してみたいと思います。
最近はYouTubeやブログなどで、お坊さんが霊的なことを話したり除霊やお祓いのような動画をしているのを散見します。
ということは、修行しているから霊能力があるのか?
葬式や法事など故人に対してお経も唱えられますが、この意味とは何かなどを説明していきます。
お坊さんの本来の役目とは
あまり世の中に認知されていないように感じるのが、お坊さんの本来の役目です。
現在は、お坊さんも僧侶という職業になってしまっていて、もともとの仏教の考え方から少し脱線してしまっているように感じます。
では、お坊さんって何する人?
お坊さんというのは、ブッダの教えである仏教を広め、人々を悩みや苦しみから救うことが本来の役目です。
それは、故人に対しても生者に対しても同じです。
故人に対しては、未練や執着また迷いなどをお経や真言を唱えて諭し、あの世(成仏)への導くお手伝いをしてくれる感じです。
生者に対しては、現世での悩みや苦しみまた不安などを聞いて、相談する人の能力に応じて仏の教えを説いていくのが役目です。
お坊さんが唱える、お経や真言の意味も少し説明しますと。。。
真言の多くは、同じような言葉から始まります。
『南無』とか『唵=オン』というのがそれにあたり、意味は帰依する(拠りどころとする、頼りにする)というものです。
たとえば。。。
南無大師遍照金剛(なむ たいし へんじょう こんごう)空海の真言
オン アミリタ テイセイ カラウン(阿弥陀如来真言)
みたいな感じです。
不動明王の真言も「障害を取り除き、迷いや煩悩を打ち砕いて下さい」みたいな内容で、一般に広まっている認識とは少しズレがあると感じます。
どちらかというと、霊を祓ってもらうよりも、自分の迷い・欲望・煩悩を取り除いて、己の心を律して正しい道へ導くお手伝いをしてくれるのが不動明王様です。
相変わらず説明が下手で申し訳ありませんが、お経や真言の内容を知れば、お坊さんが何を唱えているのか、少しは理解できるのではないかと思います。
お坊さんには霊能力があるのか?
最近の記事でも触れましたが、お坊さんは「僧侶という職業」であって、霊能力をお持ちの人は稀です。
つまり、現在は僧階関係なく、ほとんどのお坊さんに霊能力はありません。
僧階とは、お坊さんの階級や位階をあらわすものです。
生まれもった霊視や霊感がある人は、僅かでもいるでしょうが、霊能力は別です。
別に霊能力なんてなくとも、故人や生きている人間を救うほうが大事で、その延長線で何とか人々を助けてあげたい気持ちが仏様とつながると思います。
お金儲けやブログも然り、YouTubeなどでパフォーマンスして凄いと思われるのは、ただの承認欲求だけでしょう。
正直ですね・・除霊などの霊的な対処は、本当は自分の身をかける覚悟がなければ、やるものではないと思いますよ。
それは、お坊さんが護身法を身に付けていても、被るときは被るからです。
だんだんと話が逸れてきましたので、戻しますと。。
お坊さんが仏の教えから話すことはできても、実体験から仏様のことや霊の世界のことを説明できる人は、ごく一部でしょうね。
たま~に人から聞くのですが、ネットなどでお坊さんが道祖神や祠にいる地蔵菩薩様に霊が憑くことはないと言っていると。。。
ほんと「経験してから言って!」と言いたくなります。
その言葉を信じて手を合わせて、災いを受ける人が出るかもしれないのです。
あまり詳しく書けないですけど、神仏を勧請(神仏の分身を他の地へ移すこと)することが、どれほどキツイか知らないでしょう。
何年も何十年も僧侶をやられても、このように霊能力とは別物なのです。
霊能力のないお坊さんは、経験したことのないことに対して、安易に口走ってはいけないと思います。
お経を唱えたり、修法(すほう)は流石プロだなぁって思いますが、パフォーマンスと霊能力はまったく違うものです。
さいごに
これ以上、突っ込んで書いてしまうと、なにかディスってるようにもなるので、この辺で終わろうと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。<(_ _)>