位牌は御霊の依り代といわれるもので、そこに魂が宿ると考えられていますが、何らかの事情で本位牌がなかったり遠方などで日々拝むことができないときに、代用できるものについて作り方を説明していきます。
位牌は供養に欠かせないものとされていますが、代用したものを使っても何ら問題はありません。
なぜ、位牌の代わりになるものを供養に使っていいのかも説明を入れます。
位牌(代用)の作り方
ここでは、位牌の代わりになるものの作り方を説明しています。
◇代用する位牌の作成に必要なもの
・紙の短冊または硬い紙(折れたりしないもの)
・筆または黒のマジックペン
・代用位牌を支える台座(紙の位牌が倒れないシッカリしたもの)
位牌に代わるものとして、紙(短冊など)は縦書き出来るもので、大きさの大小は問いませんが長方形ということになります。
固定する台座は、短冊や硬い紙を挟むために使い、倒れないように重めのものが良いです。
紙の色は、白で問題ありません。
では、位牌の作り方(記入方法)について説明します。

※代用の位牌に書くものは、筆が適切ですが黒マジックでも構いません。
①上記は、本位牌のモデルになるものですが、画像の〇で囲ったところに縦書きで生前の名前を入れます。
②紙の短冊や硬い紙には、名前の下に必ず『之霊位』と入れます。
➂確認として、名前の下に『之霊位』は必ず忘れず記入して下さい。
④亡くなった日(没日)がわかれば、裏面に縦書きで日付を記入するのがよいですが、日付が曖昧なら記入しなくても大丈夫です。
⑤出来上がりましたら、代用の位牌を固定する台座にはめ込み完成です。
位牌の代わりとしての注意点
戒名か名前(俗名)のどちらを書くのがよいかになりますが、名前を書いて下さい。
もし戒名で書きたい場合は、『之霊位』は外して戒名だけを書いて下さい。
戒名は、仏の弟子になった証というのがありますが、いままで戒名で自己紹介してくれた霊はいないことから、生前の名前で問題ありません。
といいますか、いまは戒名を付けない遺族も増えているのが現状でしょう。
そもそも、戒名が必要か否かといえば微妙なところです。
一説には有名な霊能者が、紙の位牌には違う霊が憑くといったことを発信していますが、それは本位牌でも紙の位牌でも同じです。
位牌に御霊を入れる(宿らせる)といった法要も、本当にお経を唱えることで可能かといえば、根拠も確証もありません。
仏壇にせよ位牌にせよ、生前の人々と同じで土足で他人の家(仏壇や位牌)に入って平気な人はいるものですから、故人のモラルの問題です。
仏壇も位牌も代用位牌も、供物は5分も供えればOKですから、長くとも線香が消えるころまで供えれば邪霊が寄り憑くのも防げます。
『之霊位』を入れることによって、戒名を付けたのと同じ意味合いをもちます。
本位牌の如く、代用する位牌も倒れないように注意して下さい。
あと、最近は仏具屋さんで位牌の代わりになる、おしゃれな代用位牌というのも出ているそうです、
位牌は代用しても問題がない理由
ひとつに、日本の仏教にも位牌を必要としない宗派があります。
多くの人が知っていると思いますが、浄土真宗は「位牌を作らない宗派」として有名です。
この浄土真宗には、浄土宗・浄土真宗本願寺派・真宗大谷派とあり、日本で最も信者の多い宗派とされています。(約1500万人)
この宗派は、位牌を必要とせず「過去帳」に、戒名と生前の名前などを記載したものだけです。
そのほかにも、キリスト教やヒンドゥー教などの他宗教に位牌も戒名もありません。
つまり、宗教や宗派によって故人への考え方がちがいます。
そこに日本仏教の慣習となっているものですから、供養をしたいが何か故人の依り代はないかという考えで良いのです。
本位牌が別の場所にありましても、別個に作ることも何ら問題ないのは、分骨している家系があるように問題ありません。
さいごに
位牌に代わるものとして説明しましたが、よろしければ参考にお使いください。
それでは、この辺で終わります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。<(_ _)>