ある憑依体質な女性と出会うまでは、まったくの霊感ゼロで幽霊なんて一生見たくないタイプの人間でした。それまで心霊体験的なことは、京都の祇園祭で知らない人に頼んで写真を撮ってもらった一枚に写るはずのない場所に若い女性の後ろ姿があり、よく見ると足がなかったという程度でした。まさか人に憑依した霊と話すなんて夢にも思わなかったのに心霊写真どころではない体験をしていくことになりました。
それは深夜に起きた出来事から始まった
あれは深夜2時になっていなかった頃でしょうか。布団に入って30分も経たないぐらいだったと思います。
横に寝ていた彼女が突然起きだしました。
彼女「ちょっと出てくるわ」
私「えっ?」「どこ行くの?」
彼女「呼ばれてるから行ってくるわ」
明らかに彼女の目つきが違います。腫れたようなボーッとした感じで何かに取り憑かれているような目つきです。
私「誰も呼んでないし、寝ぼけてるだけやから寝たら?」
彼女「呼ばれてるから、行かなあかんねん」と玄関の方へ向かいます。
寝間着というか寝るときの格好のまま彼女は裸足で玄関のカギを開けようとします。
私「いやいや、誰も呼んでないし行ったらアカン」と彼女の手を引っ張ります。
それでも抵抗して玄関のカギを開けようとしていましたが、なかば強引に彼女を布団まで引き戻しました。内心私は、彼女が夢遊病なのかとも思いました。
憑依した霊との初のご対面
初めての心霊体験といいますか、憑依霊との対面が悪霊とは勘弁してほしいところです。でも私には霊の姿が見えないので、いま思えば救いだったと思います。
見えてたら怖かったと思いますから‥。
話しを戻しまして、彼女を布団にまで連れ戻しましたが彼女は布団の上に座っています。
出てきました。初の心霊体験になった悪霊が‥。
悪霊「邪魔するな」
私「はぁ?」
悪霊「邪魔すると、お前にもよくないぞ」
私「いやいや、邪魔するな言われても無理やし」
悪霊「どうなっても知らんぞ」
私「覚悟の上です」「負けませんから」
このような会話があり、このあと何を話したか覚えてないのですが割とあっさりと悪霊らしきモノは抜けていったように思います。
その夜は、これで終わったようにも思いますが連日連夜同じように彼女が玄関に向かって出て行こうとすることが続きます。
悪霊らしきものが仕掛けてきたこと
彼女を深夜に外へ連れ出そうとすることは続きましたが、そのなかで悪霊と話したことの中に「死神様」ということを言うものもいました。
本当に「死神様」がいてるのかどうかは、いまでも真偽の程は分かりませんが悪霊に何度か聞きなおしても、実在しているということでした。
話しをまた戻しまして、悪霊らしきモノが彼女の肉体ごと連れ出すことを諦めたのか定かではありませんが、次に仕掛けてきたことがあります。
それは、魂だけ抜いて(?)暗闇へ連れ出すということをしました。
多分、悪霊らしきモノが「魂を抜いてやる」と言っていたと思います。
いつものように悪霊らしきモノが出てきてやり合ってた時のこと、急に悪霊らしきモノが彼女の肉体から抜けたと思うと彼女は微動だにしません。揺すって問いかけても彼女の身体は力が抜けたようにだらーんとしています。意識不明か死んだような感じです。
なぜか分かりませんが、彼女はまったくの暗闇に連れて行かれたようです。
深夜ですし大声で彼女を呼ぶことも出来ませんでしたので、心の中で大きな声を出すように彼女の名前を呼び続けました。
2~3分ほどでしょうか、彼女の名前を呼び続けていたことが幸いしたのか彼女は自分の肉体に戻ってきました。
彼女いわく、何も見えない暗闇に自分がいて私の声だけが聞こえる状態だったと言っていました。その声を頼りに声の方向に向かって行くと帰って来れたらしいです。
よく自殺すると真暗闇を彷徨うらしいとか聞きますが、まったくの真暗闇というのがあるということを知りました。
同じ日だったと思いますが、守護霊様に聞いたところ彼女に対して何も呼ばず放置していれば、彼女は肉体に戻って来れずあの世に行っていたそうです。
このころには、色んな霊や守護して頂いている霊・亡くなった祖母の霊までと関わるようになっていました。この話は続編にて書いていこうと思います。
このようなことがきっかけとなって、次から次へと憑依されていく彼女によって霊たちとの会話(?)が始まっていきます。
波長の問題はあると思うのですが、一度でも憑依されてしまうと我も我もと霊が代わる代わる彼女憑依して何かを伝えてきます。
このことで、霊が集まりだすと毎晩霊のオンパレードみたいな状態になっていきました。